鉄 道

兵 庫


 余部橋りょう(余部鉄橋)


   訪問日


 2010年 6月


詳 細


 兵庫県 香美町 余部にある橋梁です。
 JR山陰本線の鎧駅と餘部(あまるべ)駅の間にあります。

 今はコンクリート橋に架け替えられています。
 余部鉄橋という呼び名で、観光地としてかなりの人気がありました。
 無くなってしまった残念ですが、橋の補修や列車の定時運行のことを考えると仕方ないのかもしれません。

 1909年着工で1912年に開通しました。
 全長が約310.6m、下を流れる川の川床から約41.5mで、11基の橋脚と23連の橋桁からなる
 鋼製トレッスル橋でした。

 橋脚の鋼材はアメリカから輸入し、船で海から搬入しました。
 33万円(明治45年当時)という巨費と、延べ25万人を要した大工事でした。
 建設当時はトレッスル橋としては東洋一で、現在でも日本一だったそうです。

 開通時は餘部駅は無く、住民の人達は列車の合間を見て橋梁やトンネルを歩いて隣の鎧駅に行っていたそうです。
 餘部駅は1959年(昭和34年)に開業しました。現在でも駅へは、軽めの山道を登って行きます。

 この橋では1986年12月に列車転落事故が起こりました。
 突風にあおられた回送中の客車が橋から転落し、下にあったカニ加工工場を直撃した事故です。
 この事故はいろいろな要因(天災でもあり人災でもあります)が合わさって発生しました。
 事故現場には、慰霊碑があります。

 切り替え後は産業遺産としての価値の高さや鉄橋の雄姿、事故の教訓を伝えるために
 一部を残して公園として整備する計画があります。



行き方


 大阪、京都方面から舞鶴自動車道や国道9号線を鳥取方面へ行き、養父で国道312号線、
 豊岡で国道178号線へ行くと橋に着きます。
 駐車場は橋の下に道の駅があります。集落内を抜けて山を登ると餘部駅があります。
 餘部駅は徒歩でしか行けません。
 同じくJRの姫新線に余部(よべ)駅という紛らわしい名前の駅があるのでダイヤ検索の際は注意です。






近くにある港からです。
奥に新橋りょうが見えます。




普通列車です。




国道と交差する橋桁に橋りょう名が書かれていました。




時代が変わっても古き良き風景は残ってほしいです。




橋の脇にある慰霊碑です。
最近知りましたが、合同法要が昨年で最後になったそうです。
一つの時代が終わったということですね。
これからも橋の安全を見守り続けてくれるでしょう。




けっこうな高さがあります。




乗り鉄して撮りました。
余部集落です。




余部駅にて。




出発信号の所にあった強風警報用の特発です。




旧橋りょうです。




工事中の新橋りょうです。
橋の幅が大きくなり、防風壁が設けられています。






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